皆さんこんにちは。へるしいたけの山根です。
さて、今回もお客様からのお問合せをきっかけに記事を書くことにしました。
曰く、「へるしいたけさんの干ししいたけって『国産』って書いてあるものが多いけど、具体的にどこの産地のものを使っているんですか…?」とのこと。
当サイトで販売している干ししいたけは様々な産地から仕入れたものですが、「干ししいたけ」と一口に言っても産地によってその特徴は様々です。
店頭に並ぶほとんどの干ししいたけは、味の均一化を図るために様々な産地のものをそれぞれのメーカーが独自にブレンドして販売しているのですが(もちろん〇〇県産と書いてあるものはその県のしいたけだけを使用しています)、せっかくならこれを機に私たちの仕入れている干ししいたけがどのような特徴を持っているのかお伝えしたいなあ、と思いました。
ということで、今回からは当サイトで取り扱う様々な産地の干ししいたけの特徴を県ごとにピックアップして書いていきたいと思います!
初回は九州の隠れた名産地「佐賀県」です!
1.玄界灘に面した唐津市・伊万里市よりお届け
当サイトで扱う佐賀県の干ししいたけは、唐津市もしくは伊万里市で栽培されています。
どちらの市も豊かな漁場である「玄界灘」と呼ばれる海域に面し、その影響を強く受けています。
九州地方ですので基本的には温暖なのですが、冬場はしっかりと寒風が流れ込んで冷え込み、空気も乾燥するため、しいたけは身が詰まってかつ歯切れのよいものになります。
しいたけが育つ“ほだ場”は風通しが良い所に作ります。冬は玄界灘からの寒風でしいたけの肉が締まります!
2.温暖な気候を生かしたしいたけ栽培!
佐賀県の干ししいたけの品種は「菌興240号」。九州地方を中心とした温暖な地域でよく用いられます。
傘の高さはそれなりですが、ヒダが美しく、巻き込みがしっかりしています。いわゆる「こうしん」がよく採れます。
※干ししいたけの見た目についてはこちらの記事もご参照下さい!
“ヒダ立ち”が良く、巻き込みもしっかりした佐賀県産の干ししいたけ
また、栽培原木としてはクヌギがよく用いられます。クヌギは温暖な地方を中心に分布しており、しいたけ栽培には最も適しているとされています。
そして、これが最も特徴的なポイントなのですが、「へるしいたけ」で扱っている佐賀県産の干ししいたけは乾燥させた後、約3時間天日に当てて仕上げています。
これによってビタミンDの含有量が27倍以上に高まることが分かっています(当社調べ)。
3.しっかりとした味と出汁が特徴!
そんな環境で栽培された「へるしいたけ」の佐賀県産干ししいたけですが、肝心なのはそのおいしさですよね!
ここからは干ししいたけマニア山根の独断と偏見で評価していきたいと思います!
なお、評価に用いた干ししいたけは弊社の特許製法である「低温乾燥法」で乾燥させたものを80℃のお湯で戻したものです。
(1)食感:柔らかく、「サクッ」とした食感
嚙みかけたときは柔らかいのですが、最後に「サクッ」とした感覚で、歯切れが良いです。その後もサクサクと した感じが続きます。
(2)だしの特徴:強い旨味と程よい甘味
佐賀県産の干ししいたけの良さは何と言ってもその出汁です。お湯戻しして15分くらいのものを飲むと舌にしっかりとした強めの旨味が広がりますが、その強さだけではなく甘みのある余韻が残る、といった感じです。
ちなみに、一般的な戻し方である冷水戻しや、お湯戻しでも戻し始めてから30分くらいするとはっきりとした甘みに代わってきますよ!
ちなみに、前述の通り乾燥後の天日干しをしているので、非常に濃い茶色の出汁が出てきます。
(3)香り:ガツンとしたクヌギ栽培の原木しいたけ独特の香り
干ししいたけ特有の香りの強さは非常に強いものがあります。実はこれ、栽培される原木で特徴が変わるんですよね。
先ほど佐賀県産の干ししいたけはクヌギを使って栽培されていると書きましたが、原木しいたけはその他にコナラやミズナラ、アベマキなどの原木を使用して栽培されます。その中でもクヌギ原木で栽培されたものは一番しいたけ独特の香りが強く出るんです。
九州地方ではアゴ(トビウオ)や肉類などの少しクセのある旨味を生かした料理が多いですが、個人的にはクヌギ原木で栽培された干ししいたけが持つ強い旨味と香りが、こうした食材をうまくまとめ上げているのではないかと考えています。
※旨味について知りたい方はこちらの記事もご覧ください!
4.料理は強めの旨味と香りを生かして!
以上を踏まえて、ここからは私がおすすめする佐賀県産の干ししいたけを使ったレシピをご紹介します!
(1)筑前煮
まずはしいたけを使った和食の大定番「筑前煮」。その名前にもある通り、九州地方が元祖ともいわれています。
様々な具材が入るため、不慣れだとぼんやりとした味になりかねないこの料理ですが、佐賀県産干ししいたけのしっかりした旨味と香りがそれぞれの良さをまとめ上げてくれますよ!
(2)スープ
和のイメージが強い干ししいたけ料理ですが、干ししいたけ特有のうまみ成分「グアニル酸」の良さはスープに好相性!
当サイトのレシピページには様々な具だくさんのスープレシピを掲載していますが、先ほどの筑前煮と同様に様々な食材の良さをまとめ上げ、深いコクを与えてくれます!
5.最後に
いかがでしょうか。”干ししいたけらしさ”がはっきりと感じられる佐賀県産干ししいたけ。干ししいたけを食べなれている方であれば「そうそう、これこれ!」言っていただける自信があります!
冒頭にも書いた通り、一般的な国産干ししいたけは佐賀県産のものも含めて様々な県産の干ししいたけをブレンドしたものが販売されていますが、当サイトでは県ごとの干ししいたけを選んで購入できます!
→ 佐賀県産干ししいたけが欲しい!という方はこちらからどうぞ!
また、「そんなに特徴が分かれているなら、色んな県の干ししいたけを食べ比べてみたい!」というお客様の声にお応えして、当サイトでは業界初の「産地別食べ比べセット」の販売も行っております。
本セットでお届けする乾しいたけは私たちの取り組む乾しいたけの新製法「低温乾燥法」で製造されたものです。低温乾燥法で製造された乾しいたけは繊細な味や香りが最大の特徴ですので、各しいたけの特徴がハッキリと分かります!
お出汁を飲んだ瞬間、しいたけを一口かみしめた瞬間「あっ…ホントだ。違う!」と言っていただける自信があります。ぜひこちらもお試しくださいね!
ではでは本日はこの辺で。また次の記事をお楽しみに!